どん底からの逆転人生

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バリの紙様と呼ばれている方です。

やさしさが人生を変える。

 

どん底を知って頂点も極めた人。
強い人、そして限りない愛とやさしさを持った人。

 

本名:丸尾隆俊
大阪生まれ。3歳で母親が家を出る。中学校卒業後、看板屋に丁稚奉公。 その後、

吉本興業事業部に入社。独立。トラック運転手からセミナー会社

経営などを経て28 歳で単身バリ島へ渡る。手持ち資金18万円、

的屋業からはじめた商売は関連会数十社(従業員数千名)のグループ会社に成長。

バリを中心にアジアに不動産資産数百ヘクタール、数十件の自宅を所有。

 

地元の人々に、学校、病院などを寄付するだけでなく、アスファルトの舗装、

伝統芸能の楽団を維持・運営援助、100人を越える孤児の里親になるなど、

今でも困っている人には惜しみなく手を差し伸べる。現地の人からは

「アニキ、マルさん、ボス」などと呼ばれ、慕われている。
                                   
「その時代に合ったビジネスを、そのビジネスに合ったステージで実行せよ

という独自のビジネス手法や、その破天荒な経歴は、映画化されたベストセラー書籍

『出稼げば大富豪』(クロイワ・ショウ著、KKロングセラーズ刊)に詳しい。出演DVDに「ホンマもんの成功法則」がある。 
                                                             
自著に「金のなる木の育て方」や、サラリーマン層の読者を新たに獲得しベストセラーとなった「大富豪アニキの教え」がある。 
(兄貴の公式ホームページhttp://anikiwakyo.jp/より転載)

 

佐野 洋子さんの投稿です。

2月8日 3:07 · 

●今日生きられればそれでいい(兄貴・丸尾孝俊さん)

健康なし、仕事なし、お金なし。

                            
そんな状態で、生活をしていたときがありました。
病状は回復せず、社会復帰の目途も立たず、
貯金を切り崩して食べていました。

                                                     

通帳を開いては、減り続ける残高にため息。
それも、来月には底をついてしまう。
途方にくれ、涙も枯れ果てました。

老後の備えどころか、今の生活もままならず、

                                                                    
このまま行ったら私はどうなるの?
そう思うと、夜も眠れませんでした。

まじめに堅実に生きてきたはずなのに
人生の歯車はどこで狂ったんだろう。

                                            
何が悪かったのだろう。

眠れない。眠りたい。
眠れたら、不安になる明日がくるのがこわい。
どうか朝よ、こないで。
そんな日々が、続いていました。

                                                               

「もはや伝説となっていますが、
兄貴はバリ島で沢山の人にお金を貸し続け、
最後には有り金ぜんぶ渡しちゃいましたよね」

「そんなこともあったな」

「返せないお金の代わりにお友達が土地をくれて、
その土地がものすごく高く売れて、
それが今のお仕事のきっかけだったんですよね」

「そうや」

                                                                        

「でもその土地はすぐに売れたわけではなく、
華僑が買いにくるまでの一年半、
毎日150円のスープだけで生きておられたと、
テレビか何かでみました」

「屋台でな、食ってた」

「そうですか…」

「たとえ一日一杯のスープでも、
おいしいと感じることができれば、それでええんや」

                                                                       

「何も悪いことはしていないのに、
むしろ人のために一生懸命やってきたのに、
どうして最後はこうなんだって思いませんでした?」

                  

「どうしてそんなこときくんや?」

「自分が今そんなふうに思うからです。
みじめな自分に自己嫌悪しているんです」

「俺、みじめに慣れてたから」

                                            

「みじめに慣れる?」

「ああ。子供の頃、母ちゃん出て行っちゃたし、
父ちゃんは出稼ぎで何日も帰ってこん。
金置いてってくれんかったから、
給食で命繋いで、それだけじゃやっぱり腹減って、
肉屋のコロッケ盗んで食って、みじめやった」

                                         

「兄貴の本で読みました…」

「公園でみんなで遊んどっても、
夕方になると‶ごはんよ~”言うて
みんな母ちゃんが迎えにくるねん。
俺は家に誰もおらんかったから、
公園に一人残って、みじめやった」

                                              

「それも…書いてありましたね」

「ずう~っとみじめやったんや。
人間っちゅうんは、慣れる生き物や。
俺にとっての普通=みじめやから、
バリで金が底ついた時も、
本来の生活に戻っただけのことやった」

                                                                              

「せっかく貧乏から抜けたのに、
どうしてまた戻るんだよって、
怒りがこみ上げなかったのですか?」

「俺にとっての人生は、そういうもんやったから」

「そんな…」

                                                         

「せやから、すごい金額で土地が売れた時、
うそや、何かの間違いやと思った。
俺の人生で、そんなラッキーが起こるはずがないと。
目の前で起きてることが信じられんかった」

「泣いて、嘆いて、運命を恨んで、
自分を責めたり、環境のせいにしたり、
いけないことですが、そうしてしまいます」

                                                            

「今日生きていければ、それでええやんか」

「兄貴はその頃は、そう思って生きてらしたんですね」

「今もや」

「困っていない今もですか?」

「今日食いつなげる米があれば、それだけでええ」

                                                           

「嘆かないで済む秘訣はありますか?」

「強く生きると決めることや」

「強く生きるって?」

                                                       

「飾らず腐らず、笑顔で生きる。
昔も、今もそう心がけているよ」

一杯のスープにしか
ありつけないことを嘆かずに、
一杯のスープをひと口ひと口味わいながら、
愛おしみながら飲む。

                                                                   

華やかに生きられないことで悩んだり、
地味に生きることを気に病んだりしない。

生かされていることに感謝できないなら、
無理して、感謝しなくてもいいのだ。

                                                      
ただ強く生きると決めるだけでいい。

このままでもかまわないと腹をくくる。
今日を生きていくのにせいいっぱい。

                                                  
それでいい。それでいいのだ。
それもひとつの人生なのだから。

(写真・兄貴の投稿より拝借しました)